ゲーム業界にとっての板金加工

三度の飯をうっかり忘れるくらいのゲーム好きとして、見逃せないものが増えてきました。
中でも板金加工の出来がゲームセンターにおける優劣を決めるなど、なかなかの視点といえます。
立ち並ぶ筐体も流行り廃りがあるものですが、根強い人気を誇るものには秘訣があります。
それこそ親しみやすく、操作しやすいデザインに他なりません。まさに、板金職人の腕の見せ所です。
単なるゲーム内容だけではなく、板金加工の見事さに目を見張ってこそ、大人のゲーマーといえます。

家庭用ゲームよりゲームセンター系かなぁ

家庭用ゲームも性能が上がって、高画質高性能が当たり前の時代です。
中にはVRなんていう、映画顔負けのコンテンツなどもあり、驚き、そして楽しませてくれます。
だからといってゲームセンターがいらないなんていう声には、一言物申さないわけにはいきません。
広い店内に整然と、あるいは雑然と筐体が並んでいるあの趣きを、自宅で再現できるでしょうか。
見知らぬ人間が集まり、肩を寄せ合って同じゲームをする興奮は、オンラインでは味わえません。
最近流行りなのは、実際にカードが印刷されるものです。
お気に入りのキャラクターが画面内だけではなく、手元にも残るのですから、実感が違います。
家庭用の据え置き機や携帯機の中から、美しいカードが出て来るわけもありません。
そして熱戦が終わったあとでUFOキャッチャーに没頭することは、癒やしのひと時といえます。
振り返れば、物をつかむアームなども板金職人の賜物です。
その優れた技能には感謝しかありません。

筐体からみる板金加工

今一度、店内の光景を脳裏に浮かべてみると、板金加工物で満たされていることに気づきます。
ゲームセンターを華やかに彩るメダル系の筐体は、複雑な特注品の集合体です。
コインを押し出すアーム、それを受け止めるポケット、周囲を囲むカバーなど枚挙に暇がありません。
流行りのゲームを横目に、静かにメダルと戯れる時間も、板金の技術によって保たれています。
また、小銭を崩したり、コインを交換したりする両替機も、板金加工の結晶です。
このようなゲームセンターの筐体や部品も、国内の専門工場で生産されています。
流行りとなる逸品も、渋い人気を誇るゲームも、すべて板金によって支えられているのです。
きらびやかな世界こそ、地道な仕事の積み重ねであることに、胸を熱くせざるを得ません。
もし理想のゲームを作りたいのであれば、板金加工と関わらないわけにはいかないでしょう。
ゲームセンターの楽しみは、筐体を形作る人を想起することにもあるのです。

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